『高虎(たかとら)』 世代が異なると受ける印象も異なる。

名付けで悩んでいる中にあった候補の一つが高虎でした。
出産予定日を調べた所、たびたび主君を変えたものの結果として出世した事で知られる藤堂高虎と同じ日だったので、ほぼ迷いなく男の子ならば高虎にと決めました。
元々歴史が好きで藤堂高虎は尊敬する偉人の一人だったので、畏れ多いかと思いましたが我が子にも、きちんと仕えるべき相手を見極めて情に厚く立派な人になって貰いたいと思い名付けました。
男の子という事もあるので、名前の経緯は偉人の一人と生誕が同じであった事になりますが由来はそれに加えて虎の様に雄々しく高みを目指して挑む志を持って欲しいと言う願いもあります。

しかし出産して直ぐにその名を呼んでいましたが、産後二日目に実母から名前を変える気はないかと打診されました。
理由を聞くと、祖母が虎の字を怖がっているからでした。
九十近い祖母の世代にとって虎の字は強過ぎるらしく、高虎と言う名にいい顔をしなかったそうです。
気が強くて口が悪い祖母から直接言われる前にと実母が連絡をくれたのですが、強い子になって貰いたいと思う私達夫婦の気持ちは変わらずそのまま名付けました。

その後主人の祖母からも同じことを言われましたが、同世代の子供にも虎を使う子はいますので、祖母たちの感覚が今一つ分からないなと思います。
頭から否定する気はありませんが、折角考えて名付けたのに度々ケチを付けられると辛いものがありました。
可愛がってはくれるのですが、会う度に虎は怖い、ちょっと足が当たったら乱暴な子だ、これは大きくなったら乱暴になる、と言われていましたので複雑でした。
それもあって、二人目の際は全員の意見は聞けないとは思いますが少なくとも祖母には出産前に名付けの候補をいくつか挙げて相談しておこうと思っています。

実母も首を傾げる事があったので、由来もあってきちんとした名前だ、恥じる事もないし今流行のキラキラネームと比べたら普通でしょうと言い返した所キラキラネームと変わらないと言われたのは衝撃でした。
キラキラネームだって親は由来を考えて名付けている、と母曰く。

我が子の名を恥じる事もありませんし、改名なんて有り得ませんが、彼女たちが期待していたものと異なるとキラキラネーム扱いにされるとは思っていませんでしたね。
名付けは難しいなと今でも思っています。