『セバスティアン』 神頼みの名前最終決定

投稿者:Ciho

第二子を出産したイタリアでは産まれる前に名前を決めておかなければならないので、日本のように実際に顔を見て雰囲気に合わせて名前を付けることが出来ませんでした。
イタリアの名前はキリスト教の歴史二千年間の聖人、聖書に書かれている名前をイタリア語読みで付けるのが一般的で、おじいちゃんやおばあちゃんの名前を孫が受け継ぐケースもよく見られます。
最近は英語読みだったり、アニメや映画、ゲームの登場人物の名前から取ることも。

聖人の名前ひとつ取っても、大天使ミカエル(ヘブライ語)が英語でマイケル、イタリア語でミケーレ、フランス語でミシェルと、名字の響きとのバランスを考えたりするとバリエーションが色々あり、名前自体にあまり意味がこもっていない分よけいに迷ってしまいます。
わたしたち夫婦は国際カップルだからか、元々の趣味が合わないからなのか、名前の好みが全く合わず、お腹が目立ち始めて周りから「名前は決めたのか」と聞かれ出しても、なかなか決められずにいました。

最終的に3つに絞った段階で友人に息子が生まれ、その内のひとつを名付けたと聞いて、候補はふたつに絞られましたが、予定日よりも3週間も早く破水してしまったため、名前を決めていないまま病院へ、緊急帝王切開をすることになってしまいました。

手術に使う輸血用の血液の到着を待つ間に、「書類に記入しなければならないので決めておいてね」と言われ、まだ迷う私たち…どうしても決められず、コイン投げの裏表で決めることにしました。
結果は名字の頭文字と名前の頭文字が同じになる、わたしが気に入っていた方の名前になり満足、夫も無難に決められてホッとしていました。

助産師さんに付けたばかりの名前を告げ、帝王切開で取り出された瞬間に「チャオ〜!⚪︎⚪︎!」と呼びかけられて、生まれたての赤ん坊とはいえ一人前の人として扱われているように感じました。
事前に名前を決めておいて、生まれたらすぐに呼びかけるのもいいものですよ。

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