『紗羅(さら)』 悩むに悩んだ娘の名前

投稿者:もろよん

子供の命名に関しては、主人と相当もめました。
まず、主人と私の名前に対する意識が全く違っていました。
主人はどちらかというと今風の、きらきらネーム一歩手前くらいの名前を好みました。
また、女の子には女の子らしい名前をつけたいと主張しており、どちらかというと中性的な名前が好きな私の好みとは正反対でした。

私はどちらかというと昔ながらの名前が好きで、鈴乃や琴子など色々と提案してみましたが、おばあちゃんの名前みたいだと主人に鋭く突っ込まれてしまいました。
夏に生まれることだけは分かっていたので、夏らしい名前をつけたいというのが唯一夫婦で意気投合していた部分です。

ふたりの意見が真っ向から対立していたので、名字との相性が良い名前をオーダーメイドで選んでもらえるという無料のインターネットサービスを活用したりもしました。
そこからいい名前を選ぶくらいの気持ちで、心待ちにしていたのですが、郵送で届いたものがあまりにきらきらしていて、さすがの主人もこれはないと一瞥。
結局その名付けブックは捨ててしまいました。

お互いの両親に相談しようともしましたが、主人のご両親は生まれるまで赤ちゃんの性別を知りたくないということで、聞けませんでした。
私の実母には私の考えた名前を笑われた(お父さんの趣味とそっくりね~と)こともあり、あまり相談したくなくなり、頼ることをやめました。

結局頼れるものは何もなくなり、ふたりで決めることになりました。
しかし最初の頃のようにお互いの好きな名前を言い合ってるだけでは、なかなか決まらなそうなので、夏の花の名前にしようとテーマを決めました。

主人はひまわりからとった日葵(ひまり)という名前を気に入ったようでしたが、私が当て字の名前は絶対嫌だったので、日葵という響きに拘るなら日鞠(ひまり)がいいと主人に伝えました。
主人は鞠という字が難しすぎて書けないと言い、結局その名前はなしになりました。

そのとき沙羅双樹からとって沙羅(さら)はどうか、とふと思いつき、主人に伝えました。
主人も響きは気に入ったようでしたが、画数的に名字との相性が悪かったこと、さんずいのつく名前は嫌だと主人が言ったことから、紗羅(さら)になりました。
そうすると名字との相性もいいし、古すぎず、新しすぎない名前でふたりの希望通りの名前になると、その場で即決しました。

子供の名前には色々とこだわりがあるものとは思っていましたが、まさか自分たちがこんなに悩むとは思っていませんでした。
たくさん悩んでつけたこの名前が、子供が将来振り返ったときに良かったと思ってもらえれば嬉しいです。

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