『咲奈(さきな) 』 祖父の笑顔の思い出と共に
投稿者:たか
咲という漢字には「笑み」という意味があります。
私はこの漢字が好きで長女にも同じ漢字を使っています。
咲奈は3人きょうだいの末っ子でしかも上の子供たちとは10歳以上年が離れています。
咲奈を妊娠する前、私と子供たちは大好きな人とのお別れを経験しました。
それは私の祖父、子供たちにとってはひいおじいちゃんです。
子供が大好きな祖父は、電話をすれば「夏休みには子供たちに荷札をつけて送ってこい」というような人でした。
すぐに遊びに行ける距離ではなく車で7時間はかかってしまうので、年に数回遊びに行けたらいいほうです。
でも年金が入った月には段ボールにたくさんのお菓子を送ってきてくれ、子供たちは大喜びしていました。
年はとってきても大きな病気もなく、まだまだ長生きしてくれるものだと思っていたのに、急に倒れそしてお別れ。
あまりに急な出来事に私も子供たちも心にぽっかりと穴が空いたような気持ちになりました。
祖父の家に行ってもいつもの定位置にもういないんだ…。
まるで違う世界の様でした。
そんな時に妊娠が分かりました。
私の年齢も考えるとリスクもあるし、正社員で働いていたので辞めたあとの家計的な負担も考えました。
でもきっと子供が好きだった祖父がいたら喜んでくれただろうなと考え、産まれたのが咲奈です。
前述したように笑みという意味がある咲という漢字、奈には漢字自体には意味はありません。
昔、神様に捧げるカラシナの葉から奈という字になったと本に書いてありました。
神様に捧げる神聖なもの、神々は人間の心に平穏をもたらしてくれる存在であるということにつなげて考え、奈という字を選んでいます。
名前を決めている時はちょうど海外の武装グループに日本人ジャーナリストが殺害された時期でもありました。
なぜ人々は殺しあうのか、いがみあうのか。
この子達が大きくなる時代には今のような世界であってほしくない。
いつも子供たちを笑顔にしてくれた祖父のようにこの子の笑顔でまわりにいる人々の心が穏やかになり平和な日々が送れるようであってほしい。
そんな想いで咲奈の名前に決まりました。
現在、名前の由来通りに咲奈は私達家族の心を笑顔で穏やかにしてくれています。
祖父がそれを見守ってくれている、そう感じています。