『福(ふく)』 幸せに、豊かになれますようにと願いを込めて

投稿者:tateco

結婚してから1年が経ち2人での生活が安定してきた頃、私たち夫婦は子どもを授かることが出来ました。
主人は子ども好きな人で、妊娠の報告をしたときはとても喜んでくれました。
喜びと同時に、父親としての決意なのか「しっかりしなきゃな」とぼそっと呟いたのも覚えています。
私も初産なので不安はありましたが、子どもを授かれたことが嬉しくて、2人で協力して頑張ろうと決意した日でした。

だんだんお腹が大きくなるにつれて、生まれてくる子どもへの会話が増えていきました。
性別はどちらでもいいいけど、主人は男の子、私は女の子がいいなあと笑いながら話していました。
妊娠5か月を過ぎた頃、エコーで性別が男の子だとわかったとき、隣にいた主人の驚きつつも喜びを隠せない表情は今でも鮮明に覚えています。
私ももちろん嬉しくて、病院を出た後も「男の子かあ」「たくさん遊んであげようね」と話しながら帰宅しました。

そして2017年の春、待望の第一子が生まれました。
体重は3000gを超え、まるまるとしたかわいい男の子です。
名前は“しあわせ”“ゆたかなこと”を表す「福」と名付けました。

この名前は主人が考えてくれたものでした。
性別が分かる少し前に「もし男の子だったら俺に名前をつけさせて!」と言ってきたくらい、大事にしていた名前のようです。
“自分自身もまわりの人も、幸いを与え、豊かにする”という意味もあると知り、初めてこの名前を聞いた時、思わずみんな幸せになれるような素敵な響きだなと感じました。

ベッドで寝ている息子に「福くん」と呼びかけると、たまにですがこちらを向いて微笑んでくれます。
それだけでもうこの世に生まれてきてくれてありがとうという気持ちでいっぱいになります。

今はまだ自分の名前という意識はないと思いますが、いつか大きくなって、お父さんがつけてくれた「福」という名前を大好きになってもらえたらなと思います。
名は体を表すといいますが、その名の通りに幸せな人生を歩んでいってほしいです。

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