『春(はる)』 偶然の様で必然だった命名

投稿者:ももちん

私は、小さい頃からあたたかくて穏やかな空気の、春という季節が好きで、毎年春がやってくるのをとても楽しみに、わくわくしながら待っていました。
だからかキャラクターやドラマの主人公でも「春」と名前のついた人物がすごく好きだったり、飼っていた犬に「春」と名前をつけたりしていました。
「子供ができたら名前は春にしたいな〜」と漠然と思っていたのですが、そんな私の気持ちを知っていたかのように、息子の出産予定日は3月。
まさに春の訪れを示すような時期の予定日に驚いたのを今でも鮮明に覚えています。

名前を決めるにあたり、主人にもつけたい名前の候補を出してもらったのですが、私が「春」という名前について話していなかったのにも関わらず、主人があげた候補には「春」が入っていたのです。
そんな偶然も重なってもちろん名前はそのまま即決でした。

名前には、その漢字のとおり、「人の心をわくわくさせる春のように、あたたかく陽気な春のように、のびやかに穏やかに育ってくれますように」という思いを込めました。
命名サイトや本にはいろんな「ハル」が載っていて、季節の漢字を充てるのは「その季節にしか輝けないような印象がある」なんて書いてあるのもあってあまり好まれないという説もあったのですが、私はその四季折々のイメージがあって、それは日本だからこそわくイメージで、とっても素敵なことだと思ったので、そのまま漢字は季節の春に決めました。

初孫ということもあって私の両親も祖父母もとても楽しみにしていたので、名前は決めてすぐに伝えました。
私が春という季節が大好きだということを周囲も知っていたので、全員大賛成で、「いいね!」といってくれました。
やはり真っ先にあのあたたかで穏やかな春の様子がイメージされるようで、私たちが名前に込めた願いも共通認識ですぐにパッとわかってもらえたのもすごく嬉しかったです。

そんなこんなですぐに決まった名前だったのですが、のちに母から、私が生まれるずっと前に亡くなっていた私の曾祖父の名前が「春一」でしかも、その誕生日が息子の誕生日の3日後であったと聞かされました。
母もこの命名の一件があるまで知らなかったそうで、親子共々びっくりしてしまいました。
私が昔から春が好きだったのも、春の季節に出産をしたのも、もしかしたらご先祖さまから導かれていたのではないかと思ってしまいました。
不思議なことがあるものですよね。

そうして私たちの思いや、運命のようなものが重なって、命名した我が子ももう生まれてから2年がたちます。
大変なこともありますが、いつも陽気で(ひょうきんで?)私たちをわくわくさせてくれて、ニコニコ穏やかに成長してくれています。

よく命名は両親からの最初にして最大の贈り物といわれますが、本当にその通りだなと思います。
その子の名前で、両親からの愛が伝わるような、そんな気がしました。

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