『寛空(ひろたか)』 画数も響きも両方かなえるのは大変！

主人は野球が好きで、高校生のころから友人と草野球チームを作っていました。
あだち充さんのH2も愛読していて、自分に男の子ができたらヒロと名付けたいと思っていたそうです。
私はドラマ好きで、そこから男の子が生まれたらこんな名前がいいなと思う候補がいくつかあり、はると、ゆうとに続いて3番目にいいなと思っていた名前がヒロでした。
なので、一人目の女の子が生まれた時は意見が合わずなかなか決まらなかった名前ですが、第2子の妊娠が分かった時は、まだ男の子だとも言われていないのに「ヒロだ！」と仮決定。
男の子とわかってからは、おなかに声をかけるときも「ヒロ君」と呼びかけていました。

私の両親や祖父母は名前を付けるときに画数をとても気にします。
上の子の時には易学の知識もある祖父が画数を気にして、男女それぞれのおすすめの名前を考えてくれたのですが、その時に考えてもらった名前をつけなかったので、今回は自分たちで考えろと言われてしまいました。
そうはいっても祖父を全く無視するわけにもいきません。
上の子の時に祖父にもらった命名書のようなものを大切に残しておいたので、その男の子の名前部分を見て、理想的な字画を確認しました。

響きに合う漢字を探すというのも案外見つからないものです。
我が家の名字に合う名前は２画と３画もしくは、１３画と８画の組み合わせ。
２画3画だとカタカナのヒロしかないし、１３画の「ひ」と８画の「ろ」だと複雑な漢字になってしまうので、ひろ〇〇と名付けて、ヒロ君と呼べるようにしようかという話になりました。
寛という字が13画だと分かった時に、主人が「なんでかわかないけど、この漢字好きやねん。」と。
私も子供には大らかで、心の広い男の子に育ってほしいと思っていたので寛大という意味のあるこの漢字はぴったりだと思いました。
８画の漢字のうち夫婦一致で気に入ったのが「空」。
この字は「たか」とも読めるみたいなので、「寛空（ひろたか）」と名付けました。

名前を考えるときに、一目で読める名前を付けたいと思っていたので、その点だけはひっかかりましたが、空という漢字がつくことで、より大らかで心の広いというイメージになるし、男の子なので多少無茶をしてでも空高く羽ばたいてほしいとも思っていたので、この字以外にはありえないと、寛空に決定。
こっそり字画を調べたことはもちろん内緒にして、両親と祖父母に、この名前にしようと思うのだけどどうだろうと相談したところ、指でささっと画数を数えるなり祖父は「いい画数だ！」とほめてくれて、両親も「ちょっと読みにくいけど、空が入っているのがいいね。」と気に入ってくれました。

実際にこの名前を使ってみて、やっぱり初めは「なんて読むの？」と聞かれますが、それはそれで会話のきっかけにもなっています。
私たちの当初つけたかった通り、普段はみんなから「ヒロ君」と呼んでもらえて、親の私たちも「ひろたか」と呼ぶことはほとんどありません。

字画がすべてではないとは思いますが、祖父が褒めてくれたこの寛空は、温厚でおっとりしていて、親ばかかもしれませんが空気の読める賢い子供だなと思います。
ただ、大らかとは程遠い几帳面さで、このキチキチっとした性格は誰に似たのかなと不思議です。
なにはともあれこのまままっすぐ育って、大空に羽ばたいてくれることを願っています。